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深夜グルメドラマの魅力とは?6タイトルの感想と比較

http://www.flickr.com/photos/44124420092@N01/374807

photo by tamaki

深夜グルメ系ドラマを色々と見た感想と比較

 

このジャンル、とにかく人を選ぶジャンルのドラマだと思う。
間違いの無いように言っておくと、グルメドラマと言っても料理に主眼を置いているわけではなく、あくまで食べることを一番のテーマとしているのが深夜グルメドラマだ。そこのところを前提としてまず分かっておいて欲しい。
人が食べるのを見ていて何が面白いんだ、グルメリポート番組の何が面白いのか分からない、こういう人には、もしかしたら面白くないドラマなのかもしれない。
このジャンルのドラマの一番の見せ場はやはり人が食べているところ。
少しお行儀の悪い話かもしれないが、人が食べているものって結構、気にならないだろうか、レストランやカフェに行って、席についてメニューの中からさあ選ぼう、
そんな時に、ふと周りを見渡して、あの人が食べているものが美味しそうだな、と思うことはないだろうか。そして、影響されて同じものを頼む。
そんな感覚をこの種類のドラマから感じるのだ。
もちろん一口に深夜グルメドラマと言っても、色々と別の角度から食べ物を捉えていて、単純にこういうものだと纏めることは出来ない。
今回は、色々と深夜グルメドラマを見た結果の感想と比較を書いてみたい。
では、以下で紹介する。

 

1 深夜食堂

深夜食堂 (ディレクターズカット版) [DVD]

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 このドラマの舞台は、場末の古くて小さな料理屋で、小林薫演じる店の主人が営むこの店はメニューは豚汁定食のみで、後は来た客の注文は何でも作るという設定。そこへ色々と問題や事情を抱えた客が来て、ストーリーが展開されるというドラマ。
このドラマ、グルメ系ドラマの中では、人間というものにかなり重点を置いたドラマだと思う。しかし、それはあくまでも料理を主として、人間ドラマは従として料理を解説するためにあるからだ。
このドラマを見て思うのが、アメリカのコンフォートフードと言う言葉なのだ。
この言葉がすごくぴったりとこのドラマを表している気がするのだ。
コンフォートフードは、食べてほっとする料理と良く訳される。
日本で言うと、おふくろの味と言うのが近そうだが、これはコンフォートフードの一部分の概念しか説明できない、つまりもっと定義としては広いのがコンフォートフードなのだ。
どうしたら、食べてほっとする、じんわりと心にしみる料理になるのだろう。
そう、それは懐かしさや郷愁等の感情が伴いやっとコンフォートフードになるのだ。
単純に美味しいとか豪華とかそういったものではないのだ。
猫飯(ねこまんま)やバターライスなどの料理と呼ぶことは難しい食べ物もしょっちゅう登場してくる。しかし、食べることにより懐かしさが蘇り、または昔を思い出してちょっぴり切なくなるそんな誰かにとってのコンフォートフードの逸話を巡って繰り広げられるハートフルで、切なくて、ノスタルジックな雰囲気のドラマ、それが深夜食堂の魅力だと思う。

 

 2 孤独のグルメ

孤独のグルメ Blu-ray BOX

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孤独のグルメは、タイトルが表すとおり一人でグルメを楽しむドラマ。
しかし、孤独とは書いてはいるが悲壮感をあらわすようなものはまるで無い。
井之頭五郎を演じるのは、俳優の松重豊

中年サラリーマンの主人公である井之頭五郎が、昼休みや会社帰り、又、出先でふらっと美味しいものがありそうな店に入り、注文して食べる。
大雑把に言うとこれだけなのだ。
そして、主人公は、ぶつぶつと心の中で、店の中の様子や運ばれてきたメニューに対して、感想を言ったり感動を表すのだ。
このドラマは、少し美味しいものを食べるのが好きなサラリーマンの心理が良く描かれていると思う。昼休み、いつもと少し違う通りで、何か新しい店、発見は無いかと探して見る小さな開拓心と冒険心、オフィスビルの間の小さな通りで、昔からやっていそうな小さな定食屋を見つけた時に入ってみたいと言う好奇心。
いつもと違う出先に行くことになったときの、昼ご飯の店を探し、街を散策するときの小さな高揚感。
席について店のメニューの掛札を眺め、周りに座っている常連客と思しき人たちを眺め、店についての雰囲気を楽しむ。そして、当たりのメニューを見つけた時の新しい店を開拓したと言う小さな達成感。
こういった感覚が分かる人にはこのドラマはおすすめ出来る。
また実在の店ばかりを扱っているので、行きたくなることは間違いない。
出てくるのは庶民的なメニューばかり。
あまり余計なストーリーも無く、食物の描写に集中して欲しい人には最適だ。

3 ワカコ酒

ワカコ酒 DVD-BOX(4枚組/本編Disc3枚+特典Disc1枚)

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武田梨奈演じるOL村崎ワカコ26歳が、仕事帰りに美味しそうな食べ物を肴に一杯やるというドラマ。雰囲気的に女版の孤独のグルメという感じもするが、決定的に違うのは、孤独のグルメの主人公は下戸であり、このドラマの主人公は酒飲みである事。
これは結構、大きなポイントになる。酒のつまみと言う観点が入ってくるからだ。
リアクションの違いも大きい、二人とも食いしん坊には違いが無いのだろうが、ワカコのほうが良く喋り、お店の人に質問をしたり、調理過程を見たり、隣の人の食べる姿を見て、いかにも期待が高まって嬉しそうなテンションが伝わってくるのだ。
井之頭五郎は、基本的に無口で喋らないのだ。
脂の乗った焼き鮭に日本酒、パリッと焼いた餃子にビール・・。
酒とそれに合う料理のコラボレーション、ああ、あるよねって見て楽しむ納得するドラマです。また作中で、色々な日本酒や焼酎の飲み方や品名が登場して勉強にもなると言う優れもの。

4 たべるダケ

たべるダケ 完食版 Blu-ray BOX

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これは、グルメドラマと言っていいのかどうか、正直分かりません。
後藤まりこ演じる食べるダケの女。作中で関わった人々から汚い食べ方のようだけど、何故か美しいと評される食べ方で、周囲の人間を魅了する謎の女。
基本的に台詞がほとんどなく、いただきます、ごちそうさまぐらいしか台詞が無い。
彼女の訳の分からない動きや雰囲気が気持ち悪いとアンチからは評されるドラマであるらしいが、食べるを通してシュールな笑いを提供する珍しいドラマ。
美味しそうなものを求めるドラマでは正直無い気がする。
シュールでコミカルなドラマとして見ればそこそこ面白い部分もある。

5 女くどき飯

女くどき飯 DVD-BOX

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毎回、雑誌のライターである貫地谷しほりが、雑誌の記事を書くために、企画に応募してきたイケメンに口説かれながら食事をするという話。
食事中に応募者の男性と話しながら、主人公は、まさに頭で色々考えてこういう事を話すのはこういう男だとか、こんな事言いながら本当は・・等色々と分析をしながら会話を進めていくのだが、これが頭で考えすぎる恋愛というやつなのかと思える。
それは、29歳の彼氏いない暦5年という三十路前の女性で、感情よりも思考が優先して頭でっかちになっているということから来ているのだろうかと感じた。
食事については、毎回、素敵な雰囲気の実在の店で行われ、運ばれてくる食事がとても美味しそうで、又詳細な解説があるので下手なグルメレポートよりよほど美味しそうに感じる。ドラマではあるのだが、一種のグルメ解説としても見れる興味深いドラマ。

6 花のズボラ飯

花のズボラ飯 [DVD]

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主演は、倉科カナ、単身赴任の夫を持つズボラな主婦。

コミカルすぎる演出がくどいと感じて受け付けなかった。
食べ物の描写自体としては、美味しそう食べてみたいと感じることもあったのだが。
演出が気に入らないと早く肝心の飯出せよ!とイライラしてしまう。
花の部屋は何故か北欧風のインテリアや食器、内装で溢れており、北欧フィンランドで食堂を営む映画かもめ食堂を思い出した。
だが、スッキリと片付いた部屋ではなく、雑貨屋のようにものが所狭しとまるで陳列されているように見える。

 

さて、今回は深夜グルメドラマという少しマニアックなジャンルについて、
記事を書いてみました。